『レイナが島にやってきた!』あらすじと読書感想文の2例 

こちらでは
2018年の「第64回 青少年読書感想文全国コンクール」小学校中学年(3年・4年)用の課題図書
『レイナが島にやってきた!』の「あらすじ」と書き方のポイントをご紹介いたします。
 

『レイナが島にやってきた!』(理論社)
著者:長崎夏海・作 いちかわなつこ・絵 133ページ
本体価格:1,400円
商品番号:ISBN978-4-652-20233-3

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『レイナが島にやってきた!』簡単あらすじとこんな人にオススメ
『レイナが島にやってきた!』のあらすじ(ネタバレ)
『レイナが島にやってきた!』の読書感想文のポイントと書き方2例

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『レイナが島にやってきた!』簡単あらすじとこんな人にオススメ

 

作品概要(「BOOK」データベースより)

4年生の女の子は優愛ただ一人。同じ学年の女子が転校生としてやってくると知り楽しみにしていたのに、始業式にちこくして、いきなりガジュマルの木に登って歌を歌ったりとちょっとかわってる! 里子ケイヤク子ども!?として島にやってきたレイナと島の子どもたちの素敵なお話。
《編集者コメント》
レイナは島の子どもたちが当たり前に思っていることにすべて目をかがやかせる。空と海の美しさ、さとうきび畑と風の音楽。南の島にいるといわれる妖怪にも興味しんしん。里子としての新しい暮らしを頑張るレイナに島の子ども達も変わっていく、その交流にドキドキ、ワクワク。

  
現代版「赤毛のアン」的物語
ご存知「赤毛のアン」は男の子と間違ってもらわれた里子ですが、かなり個性的で空想好きで周囲との人間関係は自分で切り開くタイプです。『レイナが島にやってきた!』では優愛はじめ島の子供たちの方が素直でいい子なので、一見、身勝手なレイナの行動や発言など「複雑な事情」を理解して周囲が受け入れていく物語です。

読みやすさ★★★☆☆
感想文の書きやすさ★★☆☆☆

こんな人におすすめ
・赤毛のアンが好き
・里子とは何か知りたい人
・家のお手伝いで親とケンカしたことのある子
・優しくて共感力がある子
・友達の作り方を知りたい子
・友達付き合いに悩んでいる子

『レイナが島にやってきた!』は…
南の島の小さな小学校に転校生のレイナがやってきます。生徒の数も少なく、同じ4年生の女子がいない優菜は大よろこびします。レイナはすぐにみんなの心をつかみ、彼女の行動や考え方やカリスマ性にみんな興味を持ちます。
ですが、ある事件でトラブルを起こしレイナは学校に来なくなります。優菜は良い子なので、レイナの事を理解しようとして最終的に友達になれます。
ポイントはこの物語を読んだ子がレイナのような子に理解を示せるかどうかになります。
ユニークな子、事情を抱えている子と言えば許されるのですが、大人から見るとレイナは「アスペルガー症候群」のある子にも見えます。レイナは「里子の出戻り経験」から、自分のことを語りたくない為に深い友達付き合いをしない、というわりに周りに気を使わせる自意識過剰なめんどくさいタイプだからです。
本書は「レイナ的な難しいタイプの子との付き合い方」の参考にはなりそうです。
  

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『レイナが島にやってきた!』のあらすじ(ネタバレ)

登場人物
4年生
優愛(ユーア)/ 物語の主人公。転校生のレイナと仲良しになりたくて努力する。優しい子。
和真/ ユーアと同級生。
俊哉/ ユーアと同級生。物知り

林麗菜(レイナ)/林さんに里子でもらわれてきた。口が達者で独創性やカリスマ性があるが、人を寄せ付けない。冷たい言い方をする事もある。

3年生
みくちゃん/ るなちゃんと仲良しでおそろいのモノでそろえている
るなちゃん/ みくちゃんとなかよし
拓真/和真の弟

若葉ちゃん/ 1日しか学校に来なかった登校拒否している3年生。色白でポチャっとした子

佐藤先生/ 担任の先生
 

『レイナが島にやってきた!』のあらすじ・ネタバレ

  
1 転校生
二学期、校長先生が4年生に「転校生がきます」と言い、同じ4年生の女子の友達がほしかった優愛は楽しみにしていたのに、その子は遅刻してこない。
和真の「こないかもよ」に3年生の一学期に転校してきたけど1回しか来なかった若葉ちゃんを思い出した。
新学期がはじまり、優愛は校庭のガジュマルの木をみると、赤いタンクトップを着た子がのぼっているのをみつけた。
教室に来たその子は機関銃のように話まくり、優愛は話についていけない。
佐藤先生に自己紹介するよういわれて林麗菜の名前を「風通しが良いように」レイナと呼んでいい、3年生のみくちゃんの「レイナねえさんは?」との提案に「ダメ!あたしはあんたのおねえさんじゃないし、あんたはあたしの妹じゃないでしょ」とぴしゃりと言ってみくちゃんをびっくりさせた。

レイナは早口で矢つぎばやに「林さんの里子になったから林レイナ。その前は神奈川の児童養護施設にいたの。かわいそうなんて思わないで、施設は楽しかったし、この島に来られてハッピー…夜中に天の川はじめてみた、すごいねぇ」とおしゃべりを止めず、先生に席につくように言われても「みんなからの質問を聞いてからにしましょう」とレイナは先生に意見して自己紹介を続けた。遅刻した理由は「よんどころない事じょうでね」とはじめてきく言葉をいったところでやっと席についた。

優愛はレイナが先生に敬語を使わないことや「よんどころない事じょう」がなにか聞こうと話しかけても、レイナはどんどんちがう話をするので、言いたい事や聞きたい事は聞けずに終わる。しかもそうじもさぼって走っていってしまい、あとでレイナは気まずくなるんじゃないかなとレイナを心配していたら、帰りの会もさぼってなぜか学校に来ない若葉ちゃんとガジュマルの木の上で歌いつづけ、先生に言われても降りてこなかった。
優愛はレイナとは、みくちゃんとるなちゃんみたいな親友どころか普通の友達になるのも無理かもと、ためいきをついた。

2 よんどころない話
レイナの「よんどころない話」や若葉ちゃんと友達の理由をみんな知りたくて、3年生と優愛は昼休みになるとレイナのもとにあつまる。話をはじめても、レイナの話はいつも脱線したり、時間切れしたり、サッカーに参加して話をやめたり、転校してきてから二週間たっても「よんどころない事じょう」がなにかわからなかった。

レイナはさとうきびの葉っぱの音のゆれる音がどんな音に聞こえるかみんなに聞いて「ひとりひとり聞こえ方がちがうのかも」とひとり言みたいに話したり、カンナちゃんという誰も知らない子の話をしたりする。レイナの話はおもしろいけど、優愛はレイナがいつも一人で一方的に話しているだけで、一緒に会話をしないことに不満があった。
レイナは掃除もしないで帰るし、一緒に遊んだこともない。休み時間は俊哉に色んな質問ぜめをして図書館にさそってものってこない。
優愛と和真と俊哉はレイナを尾行してみると、レイナは家の手伝いをしていて、レイナは自分とはなにかちがうみたいで、気持ちがわからなくてやっぱり友達になれないんだな、と優愛はガッカリした。

3 いいたくないこと
早起きした優愛は、早く学校に行けばレイナとおしゃべりできると思い行ったが、レイナは耳にイヤホンをして優愛に話しかけられないようにする。優愛はレイナはふりかえりもしないのでガッカリしたし、レイナの気持ちがわからなかった。

みくちゃんが「びゃー」とひっくりかえった机といすの間で大泣きした。
レイナにおはようと抱きついたみくちゃんをどなって、つきとばしたという。
レイナは「ころんだだけじゃん。このていどでそんなに泣くかね?」と教室を出て行き、授業が始まるとガムをかみながら教室に戻ってきた。

3年生はレイナにビクつき、目も合わせないし、今まで年上の子が暴力をふるうなんてなかった。
給食の後レイナはみくちゃんの前にたち
「悪いのは、あんた。急に後ろからだきつくなんて、失礼だよ」
「あたし、最初にいったよね?体をさわられるのがきらいだって」と誰も聞いたことがない話をする。
「…ことわりもなく、あたしにさわるな!」
「あーもう最低。泣いてごまかすな。…ずるいよね、ばっかみたい。一番嫌い」
「あーうるさい」と言ってまたみくちゃんを大泣きさせた。
レイナはまた耳にイヤホンをしたけど、アイポットもなにもついていない。
雑音を聞きたくないから?わたしたちの声は雑音?とレイナになにもいえずにイヤフォンをみていたら、レイナは5,6時間目の授業をさぼって帰ってしまった。
優愛はみくちゃんをなぐさめならがら、レイナとなかよくなるのはあきらめるしかないとおもい、先生にも具合が悪いとうそをついたことに、腹が立った。

次の日からレイナは学校を休みつづけるので、和真は「本土にかえったんじゃね?」という。優愛はみくちゃんがずるい子じゃないことや、レイナがすきでやったことを知ってほしかった。それにレイナがひとにさわられるのがキライな理由はいいたくないことなのかな?などと考えてこんなに誰かの事を考えたのは初めてと気づき、思った事を言おうとレイナの家にいくことにした。

家に行くと若葉ちゃんがレイナの家から帰っていくところだった。レイナは本当に(原因不明の)熱が出てお腹もこわしていた。優愛に「さっさといいなよ、ぐずぐずしてんの、だいきらい!」とみくちゃんに文句をいったときと同じポーズをした。優愛は勇気を出して、みくちゃんをことを言うと、レイナは優愛が早口でしゃべれることを「すごいじゃん」という。
そして仕事があるから帰れと言い、自分はそうじ、洗濯、料理ができるから里子にすると得ですよとアピールしていて「だれだってちいさくてかわいくてかしこい子がほしいのよ…(だけど)あたしは役にたつ」「これはケイヤクなの」といって優愛をおいはらった。

4 ケイヤクはき
優愛は外からレイナが掃除している様子を見ているとレイナのお母さんが帰って来た。
ふつうに子供を心配するお母さんに見えたのでケイヤク子どもってなんだろうとわからなくなった。
レイナが言わなきゃさとうきびの葉っぱの音に違いがあると考えてもいなしし、聞いてもいなかったと気が付いて、レイナが早く学校に来ればいいとおもった。みくちゃんもレイナをもう怖がってもいないし、また学校の帰りにレイナの家に行ってみると砂浜にレイナがいた。

「ケイヤクはきかも」とレイナは言い、勝手に食べたり、家ではたらかなくていいとお母さんに言われ「最後のチャンスだったのに。病気になるなんてサイテー」と言った。そして前の失敗は「一年生のとき、ママが出来てはしゃいで、ママの料理中にうしろからだきついたら、ママがナベをひっくり返してレイナが熱いスープをかぶったこと」「ママが自信がなくなってレイナを施設にかえした」と話した。

落ち込んでいるレイナに「みくちゃんがレイナにあいたがってたよ」と教えるとレイナはビックリした顔した。
レイナは水平線の日の光で銀色に光っているところを「あれは風の国」といい「夕焼けってさよならの色だね…今日一日のおわり。なんにでもおわりがあるんだよ」と言った。

5 風の国
レイナが学校に行くと、みくちゃんは急に抱きつかないし、お話してとレイナによってきた。
昼休みに「風の国」のお話タイムになったとき、いつの間にか若葉ちゃんもいたが、話が終わるとすうっと帰った。
優愛はみくちゃんとるなちゃんに若葉ちゃんの事はさわがない方がいいと思うと言うと二人ともわかっているようだった。

レイナは「風の国では病気もケガも全部なおって、おなかもすかない、お金の心配もない、毎日いい天気で緑も花も美しいの」「風の国しかない木が1本だけあって、銀色の葉をつけている木。とどかなかった言葉たちの木なの」「風の国の人びとは、水をやり、木をだきしめて、話しかける。すると言葉の葉っぱたちが軽やかに飛び立っていくことができる」とレイナのオリジナルのお話をした。
その日はじめてレイナは教室掃除に加わって教室はすごく早くキレイになった。
他にもお話を作ったけど「お母さんが施設の人と電話してたからケイヤクも近いうちに切られるから話せない」というレイナ。

日曜日、若葉ちゃんが優愛の家にきて「ケイヤクをのばしてもらうのにレイナのお母さんのいるこども園に行きたい」と言う。
行きながら、レイナと若葉ちゃんが仲良くなった理由を聞いてみると「朝、さとうきび畑の道でレイナが笑いかけたから、いっしょに海に行っておしゃべりした」して仲良くなったといい優愛はぎもんに思った。
そしてガジュマルの木にのぼって歌うと気持ちいいと教えたのは若葉ちゃんでレイナが「若葉ちゃんはあたしとにたようなにおいがする…ここにいていいのかなぁって思っているにおい」と言われたという。優愛は二人がそういう事を考えていたと知り少しショックを受けた。

レイナのお母さんに「ケイヤクをのばしてください」とたのむと「きょう話し合ってみるワ」とおかしをくれた。
若葉ちゃんは「レイナのお父さんとお母さんは風の国にいると思うよ…小さい時に死んじゃったとレイナがいってた」と施設にいた理由を聞いたら教えてくれたという。優愛は施設の話を聞いた若葉ちゃんにビックリすると「レイナが『なんで学校行かないの?』と聞いてきた」と言い更にびっくりした。
「だまってたら『答えたくないときは、いいたくないっていえばいいよ』とレイナは教えてくれた『きくのも自由。答えるのも自由』だって。だからあたしもきいてみた」と若葉ちゃんが言った。
優愛はこれは正しいとかまちがいとかではなく、それぞれの考えだなと思った。
そして若葉ちゃんとレイナと夜のおわりを見に行こうと誘った。

6 夜のおわりと朝のはじまり
優愛は朝の5時10分にお父さんとお母さんを起こさないようにおもてにでて若葉ちゃんの家についた。レイナも来ていて3人で海の見える崖にきた。
ふと、海の音がやんで、虫の声もサトウキビのゆれる音もなくなり、時間もとまった。そしてとつぜん小鳥たちの声がしてうっすら明るい空にひゅんと流れ星が光った、夜のおわりだ。
レイナはお母さんから「ほんとの子どもとおんなじ、ケイヤクなんていうな、むりに家の仕事するなとおこられた」と言い、この島にいられることを腰に手を当てて胸をはって言った。
  

『レイナが島にやってきた!』の読書感想文のポイントと書き方2例

第64回 青少年読書感想文全国コンクールより

用紙・字数
小学校中学年の部(3、4年生)本文1,200字以内
趣 旨
・より深く読書し、読書の感動を文章に表現することをとおして、豊かな人間性や考える力を育む。更に、自分の考えを正しい日本語で表現する力を養う。

つまり、1200文字以内で『レイナが島にやってきた!』の感動した点、自分の考え(気が付いた事、~していこう)を書くのがポイントです。また本の内容と似たような自分の経験(失敗談)があれば、自分の経験+自分の考え(気が付いた事、~していこう)を書くのも良い評価をもらえます。
『レイナが島にやってきた!』の中の気になるエピソードの何かに注目して感想を書くのも良いでしょう。

~~気になるエピソード~~~~~~~~
・レイナが「児童養護施設にいたの。かわいそうなんて思わないで、施設は楽しかった」と言いつつ、家に気をつかっている件
・レイナの話が一方的で会話をにならなかったり、図書館にさそっても乗ってこない件
・二人きりでいても、イヤフォンをして話しかけられないようにする件
・「…体をさわられるのがきらいだって」と誰も聞いてない理由でみくちゃんを泣かした件
・事件の後、レイナが本当に病気になっていた件
・「あたしは役に立つからケイヤクでもらわれた子」という件
・レイナが一年生の時に「ケイヤクはき」されて「なんにでもおわりがあるんだよ」と言った件
・若葉ちゃんとレイナが同じ「ここにいていいのかなぁって思っているにおい」がある件
・『答えたくないときは、いいたくないっていえばいいよ』『きくのも自由。答えるのも自由』…優愛はこれはそれぞれの考えだなと思ったとの件
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読書感想文の例その1~1164文字
レイナのようなお話が上手で、ハッキリものを言う人が来たら友達になれるだろうか?と考えました。
きっと話を聞いていたら楽しいけど、優愛が思うみたいに自分の話も聞いてくれる人じゃなければ、心が通じ合ったとは言えなくて、友達の関係じゃないのかもしれません。
レイナは先生にも敬語をつかわないし、登っちゃいけないガジュマルの木に何度も登ります。掃除もしているヒマがないからさっさと帰ってみんなにどう思われるかなんて考えない自由奔放な人です。最初に「児童養護施設にいた」とは言うけどそれ以外は空想の話ばかりするのでレイナが本当はどんな人なのか?わかりません。
でもレイナはあえて自分が何を考えているのかをみんなに言わないし、個人的な事を話しかけられないように壁を作っていました。もし優愛みたいな優しい子がいなかったら、みくちゃんを泣かしてレイナ自身も具合悪くなったところから登校拒否になったと思います。レイナは本当は誰よりも臆病なくせにわざと悪い子に見せようとしているみたいだなぁと思いました。
普通はそういう変な子と友達になりたくないところですが、たまたま子供の少ない小さな島で、優愛みたいな人の気持ちをちゃんと考えられる子がいたから受け入れられたのだと思います。
優愛はその人が聞かれたくなさそうな事は聞かない子で「人それぞれ」と考えます。レイナは「きくのも自由。答えるのも自由」と言いつつ、人を選んで話したいことを話す人なんだと思いました。だから「体をさわられるのがキライ」とレイナはみんなに言ったつもりになっているし、「自分と同じにおい」を感じる若葉ちゃんには本当の親が死んじゃってることは話すけど、他の人には話さないとか、新しいお母さんとは「ケイヤク子ども」の関係だと勝手に思い込む余計な悩みを増やしていました。自分の気持ちをあまり隠しすぎるのは周りの人と誤解し合ったり、仲が悪くなる原因を作るのだと思いました。
たしかに、誰でも人に言いたくない恥ずかしい事情はあるかもしれません。
でも思っているより、周りの人は意地悪でも冷たくもないので、自分の事情を話しても困ることにならないと思います。
レイナの「なんにでもおわりがあるんだよ」と両親が死んじゃっているので、そう思う気持ちもわかりますが、レイナはみんなとの関係を始めてもいなかったと思うのです。
言いたくない事、聞かれたくない事はお互いあったとしても、少しずつおたがい協力して仲良くなれば終わらない関係もつくることができるんじゃないかなと思いました。レイナの空想力はすばらしいと思いますが、自分の気持ちばかり大事にしないで、優愛をはじめ周りの友達がどれだけレイナを心配してくれたかとか、みんながどんな気持ちでいるかとかなど、気を使ってあげることも覚えた方がレイナは幸せになれると思いました。
  

読書感想文の例その2~1278文字
レイナはこの島に里子に本当にラッキーだったと思いました。なぜならばレイナみたいな子が都会の学校にいたら、仲間はずれにされたり、イジメられているような気がするからです。
誰も知らない「体をさわられるのがキライ」という理由で下級生を突き飛ばして、怒鳴りまくるレイナは、たとえそれが里子から返却されたトラウマだとしても、レイナの過去が関係のない学校の生徒にはかなりヒドイ性格に見えます。都会の学校なら大問題になっていたことでしょう。でもそうならないのは、レイナが来た南の小さな島は住んでいる人も小学生も少ないからみんなで協力して仲良くするのが当然だと考えるからだと思います。
優愛は同じ年のレイナと仲良くなりたくてウズウズするのは、やはりそれだけ生徒が少ないからで、みんなも口に出さないけど若葉ちゃんが登校拒否になっている事を内心心を痛めていました。
それに人の話を聞かないで自分の空想話ばかりしていたら、そのうち「つまらない人」とか「話聞くのあきた」と思われるとおもいます。なぜなら人間ってお話を聞くより、自分の話を聞いてもらう方がうれしいからです。「話し上手は聞き上手」と言いますから、そういう意味ではレイナは本当の意味で話し上手じゃないし、コミュニケーション能力は全然高くない残念な子なのです。
 それに島の子はレイナの空想話を聞きたがりますが、児童養護施設の話を聞こうとはしませんでした。それが優愛の思う「きくのも自由。答えるのも自由」だとしても「それは、人それぞれ」にあたるのだと思います。
そう思えるのは「聞かれたくない事を質問された時、嫌だけど答えないのは悪いカモ」と思う優しい人がいるから、それなら最初から聞かない方がいいんじゃないかな?という昔から一般的にある気づかいからで、小さな島の少ない人間関係を上手にこなすうえでの常識なのかもしれません。
レイナみたいに「答えたくない事には答えない」とみんなが強気で入れるわけではないからです。たしかにレイナ的な考え方が一般的になれば世の中はもっとお互いズケズケと言いたいことを言い合える世の中になるのかなと思います。都会はレイナ的な考えでも通用するのかもしれませんが、都会でレイナの事情を言っても「それは君の事情で、下級生を突き飛ばす理由にならない」とされたと思います。優愛みたいなつつしみ深い考え方の島だから、レイナの自由奔放は許されたのだと思います。
 そう考えると自分の話ばかりするのはレイナは余裕がなかったのだと思い、その理由は「ケイヤク子ども」のケイヤクハキされないように誰にもスキを見せないようにしていたからかもしれません。でもケイヤクでもらわれた子供じゃないとわかり「ここは自分がいていい場所」とこれからは思えるようになって、少しはみんなと会話ができるようになるのかなとおもいました。
レイナは都会からきたからこそ、島のみんなが忘れかけていた海の美しさやさとうきびの葉っぱの音の違いにも気づけています。レイナは島のみんなに刺激を与えましたが、レイナを取り囲むみんなの優しさに気づいてほしいと思いました。

その他『レイナが島にやってきた!』読書感想文1200文字の例文【2作品】はこちら
『レイナが島にやってきた!』読書感想文【例文2作】
 

『レイナが島にやってきた!』での読書感想文の大きなテーマは「人との心の距離の取り方」です。

小学生には難しめに感じますので「友達の作り方」と考えると良さそうです。
小学生でも人間関係は気を使う時代です。
あまりお話ししない子や苦手に感じる子と、どうやったら仲良くなれるか?想像すると読書感想文は書きやすくなるかもしれません。

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